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Climate Witness: José Luis Oliveros Zafra, Spain

José Luis Oliveros Zafra, a 46-year old Spanish farmer, lost 100 per cent of his leguminous and cereal crops because of this summers’ devastating droughts. As the weather becomes less predictable, agriculture in Spain becomes more difficult.

私の名前は、ホセ・ルイス・オリベロス・サフラ。46歳です。妻と3人の子どもたちと共に、スペインのカスティーリャ・ラ・マンチャ州のビジャヌエバ・デ・アルカルデーテという町に住んでいます。
 
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私は18歳の頃からずっと農業に携わってきましたが、2008年に起きた旱魃は、私の記憶の中で最も深刻なものでした。春・夏を通してまったく雨が降らず、水不足のために豆類と穀物がまったく収穫できなかったのです。

この年、スペイン全地域の農家が、旱魃によって損害を受けました。 しかし、この年の旱魃より前から、私たち農家は地球温暖化の影響を受け受けていました。私たちは何年も前から、気候の変動に気が付いていたのです。そして 残念なことに、ここ数年でその影響はさらに強まっており、最近は経済的にも打撃を受け始めています。

難しい気候変化への対応


ここ数年の間に、季節は変わりました。夏の次に冬が、冬の次に夏が来るようになり、春と秋は完全に消えてしまったかのようです。また、これらの変化はとても短期間で起こっており、農業は大きな影響を受けています。

まったく予期しない時期にやってくる寒気や、以前よりずっと早くやってくるようになった熱波に対し、私たちのこれまでの農業のサイクルは適応できません。まるで、気候が狂ってしまったかのようです。

2005年には2月に酷暑が来て、5月に雪が降る、というように、夏と冬が混ざりあっていました。まったく普通の状況ではありません。

私が10歳だった頃、低地にある私の故郷には小川が流れていました。私はよくその小川へ行き、カエルの鳴き声を聞いたりクレソンを探したりしたものです。 しかし今はカエルはまったくいなくなってしまい、小川もなくなってしまいました。もうどこを探しても、クレソンを見つけることはできないでしょう。

私の両親や祖父母がよく聞かせてくれた話では、昔の嵐は1カ月から2カ月も続いたそうです。私自身も、9月から11月まで、2カ月から3カ月も降り続けた大雨を覚えていますが、今ではまったくそんなことがなくなりました。
 
今、やらねばならないこと


もし種まきの季節に雨が降らなければ、その後も雨は降らないでしょう。雨や雪は年々少なくなり、旱魃が増えています。暑さもどんどん酷くなり、害虫の異常発生による被害も増加しています。

2005年、私が住む地域に近いビリャトボスでは、イナゴの異常発生に悩まされました。カナリア諸島(モロッコ沖に浮かぶ大西洋の島。スペイン領)なら珍 しくないことですが、私たちが住んでいるのはイベリア半島の中央部です。これは、私が知る限りにおいて、カスティーリャ・ラ・マンチャ地方で起きた、初め てのイナゴの異常発生でした。

私たちは、このようになってしまった気候を、以前と同じ状態に戻すことはできません。悲しいことですが、それが現実ですし、少なくとも私たちはそう考えています。

それでも、私たちにできること、そして世界の人たちにぜひやってほしいことが、一つあります。温暖化がこれ以上、急激に進行することのないように、一刻も 早く対策をとることです。どうか、温暖化を解決するための時間を無駄にしないでください。今のような速さで進む温暖化に、私たち農家は適応する術がないの です。